同性婚した公務員、福利得られず差別訴え【香港―社会】

同性婚をした公務員の男性が、自身の伴侶への福利を公務員事務局に拒否されたことに対して司法審査を申し立てた案件で、高等法院は4月28日、公務員事務局側に差別があったとの裁決を下した。4月29日付香港各紙によると、原告の男性はLGBTで、2014年にオーストラリアでパートナーの男性と結婚。しかし帰国後に公務員事務局に配偶者福利を申請したら婚姻が求められず申請を却下されたほか、税務局には配偶者との共同申告が認められなかったため、それぞれの対応について司法審査を申し立てていた。法廷で裁判官は、香港の法律では同性婚は認められていないものの、原告の性的志向を考えれば異性婚ができないことは明らかであり、事務局の対応は間接的に性差別に当たると指摘した。法廷は、原告と事務局の双方が協議を行うよう命令したが、事務局には検討の時間が必要と判断し、この命令は今年9月1日に正式に発効するものとすることを決めた。一方、税務局への司法審査については訴えを差し戻した。裁判官は単独であろうと共同申告であろうと原告の給与金額ならば課税額に差はないと指摘。また、男性の立場は税務条例に記された一夫一婦制という婚姻の定義に当たらないため、共同申告を認めなかった税務局の対応は合法であると判断した。【関連記事】http://www.hkpost.com.hk/index2.php?id=14786

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