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9月11~21日のニュースから抜粋(月~金曜に毎日配信)
■氷の大腸菌含有量、KFCが1位
マクドナルドとKFCのドリンクから規定値の2倍超の大腸菌が確認され、問題となっている。9月10日付『りんご日報』によると、これはファストフード5社(マクドナルド、KFC、美心MX、大快活、大家楽)の新界の各2店舗(計10店舗)のドリンクの氷に含まれる大腸菌郡数を同紙が独自に調査したもの。100ミリリットルあたりで10個以下なら規定値を満たしていることになるが、前述2社の値がとりわけ高かったようだ。1位はKFC(粉嶺名都広場)で270個(規定値の2.7倍)、2位はマクドナルド(同じく粉嶺名都広場内)で同210個(同2.1倍)という結果に。規定値以下の店舗は10店舗中4店舗あったが、2店舗とも規定値以下だったチェーン店は1社もなく、美心MX、大快活、大家楽の店舗でも確認されているという。
■柳条湖事件から86年で反日デモ
満州事変の発端となった1931年の柳条湖事件から86年を迎えた9月18日、在香港日本国総領事館前では複数の団体による抗議活動が行われた。民主派では中国の尖閣諸島領有権を主張する保釣行動委員会や香港教育専業人員協会(教協)、親政府派では香港工会連合会(工連会)などが抗議したほか、香港の抗日老兵を先頭にした市民グループも現れた。(写真:瀬崎真知子)
■フェニックスの荻野正明氏が外務大臣表彰
在香港日本国総領事館は9月13日、フェニックス・グループ・ホールディングス・リミテッドの荻野正明・会長に対し平成29年度外務大臣表彰伝達式を行った。外務大臣表彰は国際関係の様々な分野で活躍し、日本と諸外国との友好親善関係の増進に多大な貢献をしている中で特に顕著な功績のあった個人および団体の功績を称えるもので、今年は187個人、45団体(うち国内在住受賞者は27個人、9団体。海外在住受賞者は160個人、36団体)が表彰される。荻野氏は2011年4月に香港日本人補習授業校の開校時に運営委員長に就任、開校前から同校の経営面等への助言を行ってきたほか、私財から運営費等を支援するなど同校の安定的な運営に貢献した。また12年4月より香港和僑会会長、14年4月からは和僑総会会長として,和僑の事業活動をサポートし、日本経済の発展に大きく貢献した。荻野氏は「こんなに嬉しいことはない。学校の卒業証書以来だ」と笑いを誘った。(写真:楢橋里彩)
■50年後、女性の平均寿命93.1歳
今後、香港社会の高齢化は急激に進み、平均寿命もさらに長くなるようだ。9月9日付香港各紙によると、政府統計処は8日、最新の人口統計リポート「香港人口推算2017〜2066」を発表した。今後50年の香港の人口推移を予測したところ、2016年中期時点で734万人の人口が44年中期には822万人まで増加するがこれがピークでその後減少に転じ、66年中期には772万人になる見込み。低出生率も継続し、16年に女性1000人が生んだ子供の数は1205人だったが、50年後には子供の数は1166人になるという。16年の総人口のうち17%だった65歳以上の割合は66年には36.6%に上昇、一方で16年に11.8%だった15歳以下の割合が66年には逆に9.2%に低下、香港社会の少子高齢化に歯止めは掛からないとみている。平均寿命は50年後には男女ともに今よりも6歳ほど長くなり、男性は87.1歳、女性は93.1歳になるものと予測される。
■中文大教授が妻子殺害、動機は不倫?
香港中文大学の副教授が妻子殺害の容疑で9月11日に逮捕、即日で裁判が行われた。12日付香港各紙によると、被告は同大医学部の副教授でマレーシア国籍の医師、許金山・容疑者(52)。事件が起きたのは2015年5月22日の沙田西沙路の路上で、車内で容疑者の妻(47)と娘(16)が一酸化炭素中毒で死亡しているのが発見されたという。車両は故障もなく被害者に外傷もなかったことから捜査は困難を極めたが、2年間にわたる遺留品の科学捜査の結果、車内にあったバランスボールに一酸化炭素のガスが詰められていたことが判明し、逮捕の決め手となったようだ。許容疑者が逮捕されたのは9月11日の早朝6時で、11時には沙田の裁判所に移送されている。殺害に至った動機や経緯はまだあきらかにはなっていないが、『りんご日報』では、許容疑者が2006年ごろから20歳以上年下の同僚の女性医師と親密な関係にあったことを報じている。
■セクシーな給仕で人気の店が家賃滞納
ウエートレスの露出度の高い制服で話題のレストラン「Hotters」が家賃を滞納して大家から訴えられているという。9月12日付『りんご日報』などによると、米国を中心に各地でチェーン展開する同レストランは、昨年8月に香港に上陸しセントラルにオープン。「Hotters Girls」と呼ばれるウエートレスがぴちぴちの白いタンクトップにホットパンツを着用し、給仕しながらダンスも披露するなど、エンターテインメント性も売り物のレストランだ。テナントオーナーの訴状によれば、Hottersは2016年3月に5年契約を結んだ3つのフラットと同年10月に10年契約を結んだ1つのフラット、合わせて月額の家賃は35万4000ドルに上るが、今年4月から滞納が続いていて、本来201万ドルを払うべきなのに88万ドルしか払っておらず、112万ドルが未払いの状況だという。
■MTRがドラえもんの記念乗車券発売
香港鉄路公司(MTRC)が人気漫画「ドラえもん」のキャラクターをモチーフにした記念乗車券を10月1日から順次、数量限定発売する。9月12日付プレスリリースによると、記念乗車券セットは各140ドルで、ドラえもん、しずか、ドラミ、のび太の4種類(発売日は種類によって異なる)。イラストが描かれた乗車券1枚とチケットホルダー1個、USBライト1個が含まれる。乗車券の有効期限は2017年11月30日となっている。このほか携帯電話ホルダー2種も用意しており、各80ドルで販売される。いずれも数量限定で、なくなり次第終了。乗車券、記念品ともに発売場所はカスタマーサービスセンターだ。
■アイフォーンⅩ、転売価格は3倍か
アイフォーンの新機種が発表されると必ず話題となるのが転売価格だが、話題のアイフォーンⅩは定価の3倍近くになるとの声が多いようだ。9月14日付香港各紙によると、アップルマニアとして知られる香港資訊科技商会の方保僑・栄誉会長は「顔認証や全面スクリーンの衝撃は7のジェットブラックが発売された時よりも大きいはず。ジェットブラックでも一時は最高で定価の4倍となったことを考慮すると、3倍は堅いのではないか」と予測している。先達広場のスマホ専門店「流動帝国」の楊鴻基・店長も「年末に向けた消費ムードも手伝って、Ⅹなら定価の1万〜1万5000ドル程度の上乗せでも売れるだろう」とコメント、ただ一足先に発売される8と8プラスに関しては「上乗せは500〜1000ドル程度。発売即日で鎮火するのではないか」と述べ、転売希望者に注意を呼びかけた。香港ではⅩが10月27日予約開始で11月3日から販売、8と8プラスは9月15日予約開始で22日販売となっている。
■国慶節の花火、昨年よりも1万発多く
毎年恒例の国慶節(建国記念日)を祝う花火大会が今年も10月1日に開催される。9月14日付香港各紙によると、今年はスポンサーによる総費用は1300万ドルで、昨年の800万ドルより500万ドルも多く、打ち上げられる花火も3万1888発で昨年よりも1万発近く多い。個別にテーマを定めた8幕に分けて打ち上げられ、午後9時の開始からおよそ23分9秒、ビクトリアハーバーの海上を彩る。中でも注目は第6幕の「愛在香港」。立体のハート型の花火がお目見えする。また「歓天喜地」は、小さなケーキが合わさって大きなバースデーケーキを形成するという華やかな花火で、20周年にふさわしい演出だという。
■スマホ充電器、2割が発火の可能性
消費者委員会が香港で販売されているモバイルバッテリー(充電器)の性能を評価、発表した。9月15日付香港各紙によると、同委員会がサンプルとして選んだのは、価格は79〜500ドル、容量は5000〜1万2000ミリアンペアアワー(mAh)の計30種類のバッテリーで、安全性に問題があるとされたのは、ザクープアアイデア、VERUS、Eエレメント、Leouw、牛魔王など計9個。問題として、表示ほどの充電能力がない、充電時にバッテリー本体が熱を帯びる、放電容量が高すぎる、などの点が挙げられた。例えば、Leouwの製品は1万2000mAhと表示しながら実際には3000mAhしかなく、また100回の充電テストを行ったもののザクープアアイデアの製品は26回で充電不可に、インフィニティの製品に至っては容量が2割低下した上に4ミリメートルも厚さが増したという。またその9個のうち7個が耐火性が低く、発火しやすい素材を使用していると指摘されており、ionやMクラフツマン、Maxtronの名が挙げられた。一方、高評価を得たバッテリーは小米、ソニー、モーフィー、サムスンの4製品となっている。
■男性同士の性接触、1年なしで献血可
香港紅十字会(ホンコン・レッドクロス)は9月14日、同性と性的接触をもった男性に対する献血の制限を9月25日から緩和すると発表した。9月15日付香港各紙によると、香港紅十字会は1981年に男性同士の性的な接触によるHIV感染例が見つかって以降、同性との性的接触をもった男性の献血を禁止しており、男性同性愛者への差別だという批判も出ていた。このほど制限を緩和し、過去1年に男性同士の性的接触(アナルセックスや口淫などを含む)がない場合は、問診や伝染病の有無などの健康検査を受け、それにパスすれば献血が可能になるという。
■ペニンシュラ月餅のニセモノ摘発
10月4日の中秋節を控え、香港税関は商標や版権を侵害している中秋節関連商品の一斉摘発を行った。9月16日付香港各紙によると、今回見つかったのはザ・ペニンシュラの月餅の模倣品213箱、ディズニーなどの人気キャラクターを無断で使用したランタン211個、および商標や版権を侵害する物品800点。それらの市場価値は約11万ドル相当で、逮捕者は15人に及んだ。税関では数日前に市民から、ザ・ペニンシュラの中華料理レストラン「嘉麟楼」のカスタードあんミニ月餅のニセモノが市販されているとの通報を受けて捜査を開始。上水の薬局で本物に交じって売られていたほか、SNSで売りに出されているのが分かった。
■放火事件、MTRが被害者へ補償拒否
2月にMTR車内で発生した放火事件で負傷者がMTR側に補償を求めていたが、MTRから正式に支払い拒否の回答があったことがわかった。9月19日付香港各紙によると、これは被害者団体の会見であきらかになったもの。MTR側からは、加害者がすでに死亡しており、また、第三者行為による傷病にあたり、保険の補償外となるとの回答があったという。被害者の中にはいまだ後遺症などに苦しんでいる人も多く、MTRの対応に批判も集まっているが、被害者を救済できない現状の法整備や保険約款に対する不備を指摘する声もある。ただ、MTR側では一般市民から慈善団体の東華三院を通じて247万5000ドルの寄付金があったことをあかし、被害者に分配される予定であることを認めた。また、特区政府運輸及房屋局の陳帆・局長も賠償問題への対応を許諾した。
■屋外フェスで1人死亡、ドラッグか
9月16日に西九龍で開催された屋外音楽イベント「Road To Ultra」の会場で、来場者4人が倒れて病院に搬送され、1人が死亡、3人が集中治療室で治療を受けている。9月18〜19日付香港各紙によると、イベントは16日正午に開幕し、その後15時半ごろ21歳の女性が突然倒れたのに続き、21時過ぎには27歳の男性、22歳の男性が相次いで病院に運ばれた。22時にイベントは終了したものの、会場ではアフターパーティーが行われ多くの来場者が残って騒いでおり、23時には29歳の男性が倒れて搬送された。いずれも心臓と腎臓に大きなダメージを負っており、治療中の3人は人工呼吸器によって呼吸を維持している状態という。現場から数種類のドラッグが見つかったことから、警察ではドラッグ使用後の熱中症による可能性もあるとみて、捜査を進めている。
■熱血公民の副主席、図書館で窃盗
本土派政党「熱血公民」の鄭錦満・副主席が公共図書館内で簡体字の児童書を捨てた事件の裁判が9月19日、開かれた。20日付香港各紙によると、窃盗罪と不誠実罪で起訴されていた被告に、公共図書を借りる権利の剥奪および罰金3000ドルが言い渡された。被告は2016年3月に何文田図書館で政府が所蔵する簡体字で書かれた児童書9冊、505ドル相当をゴミ箱に捨て、その様子を動画で撮影してネット上に投稿。犯行について、公共図書館には約60万冊の簡体字書籍があり、文化侵略に対する公衆の注視をうながす目的で、自分のやり方で本を処分したと主張していた。裁判官は被告の行動を、自己中心的で愚かな行為と批判したものの、被告の言動から察すると信念は固く、収監などして感化させようとしても効果はないだろうと判断し、罰金刑を決めたという。被告は今年3月には「セントラル占拠行動」に関連した罪で禁固3カ月の判決を受けている。