伝統の味守る麺の名店

 

ローカル客に大人気の甘辛い肉みそを使った「京都炸醤撈麺」(49ドル)。具をからめつつ麺の旨味を存分に味わう、麺好きにお薦めのクセになるおいしさ

香港のソウルフードで、すぐに思い浮かぶのは雲呑麺だろう。「麥明記」は初代が1923年に中国広州で創業したという老舗。その後、2代目が1968年に中環で開店して人気を不動のものにした。

創業以来のレシピを守る看板メニューの「嫡傅雲呑麺」(35ドル、大45ドル)

3代目の麥志明さんは北角と西環に支店を開き、祖父の味を再現。雲呑麺一筋40年の料理長をはじめ、スタッフが丁寧に作る味を求めて1日300人、週末には400人ものお客が訪れる。スープ、麺、雲呑はまさに三位一体の味。スープは豚肉ベースで、隠し味にカレイ干物を素揚げしてたたいたものと蝦子を入れ10〜11時間煮込む。コシのある細麺や雲呑の皮も手作り。餡は包丁でたたいたエビと豚肉のみで化学調味料などは一切入れない。

具と麺をあえた撈麺も人気。ショウガとネギと牛肉の「薑葱牛肉撈麺」など多種用意
中はしっとりの揚げた白身魚のダンゴ「炸鯪魚球」(4個40ドル)

そんな心を砕いたメニューは雲呑麺(35ドル、大45ドル)のほか、あえ麺「撈麺」、毎日3時間煮込む粥など、いずれも約15種類用意している。暑気あたりで食欲も落ちる夏こそ、麺や粥をさらりと味わって。

(文・鈴木理絵/写真提供・同店)

麥明記(Mak Ming Noodles)

所在地:  香港北角水星街6號地/G/F., No.6, Mercury Street, Hong Kong
電  話:2623-9896
営業時間:10:00~23:00

 

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