珠江河口水域で起きた貨物船の衝突事故で、船に積まれていたパーム油が海に流出した。これによる水質汚染の可能性を考慮し、康楽及文化事務署では管轄する公設ビーチのうち10カ所を8月6日に緊急閉鎖した。水質の安全性が確認できるまで遊泳禁止となる。8月7日付香港各紙によると、香港海事処は8月5日に香港の西南水域に白い物質が漂流しているのを確認。同日、中国当局から8月3日に珠江口水域で船舶が衝突し、積み荷の油脂が海に流出したと報告を受けたという。油脂はパーム油9000トン余り。食物環境衛生署の話では食品の包装や化粧品に使われるもので、毒性はないとのことだ。しかし多くのビーチに大量の固形や泡のようになった油脂が流れ着いており、中でもランタオ島の魚の養殖場や長洲島のタイフーンシェルターなどは魚が死ぬなどの被害が出ている。ビクトリア湾にも入り込み、チムサーチョイからも海上に浮かぶ油脂が目に入るほど。香港の当局ではすでに吸引や吸着シートなどを使って脂の拡散を防止しているものの、なかなか取り除けない状況だ。閉鎖された公設ビーチに関する情報は康楽及文化事務署のホームページで案内している。【関連記事】http://www.hkpost.com.hk/history/index2.php?id=15082