夜中に何者かが2階建てバスをこっそり運転するという事件が相次いでいる。7月12日付香港各紙によると、11日午前4時ごろ、九龍バス勤務のエンジニアが観塘フェリーピアのバスターミナルの前を通りかかったとき、同所に停車中のバスが動き出すのを目撃。驚いて近づくと、眼鏡をかけた15歳くらいの少年がいたという。エンジニアが制止しようとすると少年が逃走したため通報した。警察の調べで、何者かが緊急レバーを操作してドアを開けてエンジンをかけてバスを動かしていたことが分かった。過去1週間に同様の事件が少なくとも3度起きていることから警察では同一人物による犯行とみており、運転席の指紋を採取するなど捜査を進めている。バス業界関係者によると、以前はバスのドアを開けるにはカギが必要だったが近年はシステムが新しくなり、バス会社から運転士に支給される特別仕様のオクトパスカードで開くことが可能。さらにバス後部の緊急レバーを使えば開くようになったそうだ。しかし緊急レバーの設置場所は公表されておらず、関係者やバスに詳しいマニアなどでないと知り得ないという。香港では2003年に15歳の少年がバス運転士の制服を着てバスを盗み、万能キーを使って公道をドライブするという事件が起きている。【関連記事】http://www.hkpost.com.hk/history/index2.php?id=17311