香港フィルの新シーズン
多彩なプログラムのハイライト紹介
香港フィルハーモニー管弦楽団(以下、香港フィル)創設45年となる2018/2019シーズンが8月31日、スタートした。今年のプログラムも実に多彩だが、ハイライトを紹介したい。
音楽監督就任7年目となる指揮者ヤープ・ヴァン・ズヴェーデンが取り上げるプログラムは、同フィルのコンサートマスター、ワン・ジンの演奏でブラームスのバイオリン協奏曲(10月19、20日)、首席ホルン奏者リン・ジアンのモーツァルトのホルン協奏曲第4番(2019年4月19、20日)がまず注目される。ソリストを迎えての協奏曲では、類まれなる独自の音楽センスと美貌で世界中から注目されているグルジア出身の人気ピアニスト、カティア・ブニアティシヴィリが香港フィルと初共演でモーツァルトのピアノ協奏曲第20番を奏でる (19年5月3、4日)。香港生まれで幼少のころから香港フィルとの共演やリサイタルで活躍しているレイチェル・チェンのラヴェルのピアノ協奏曲(19年5月10、11日)なども聴き逃せない。
ヤープは音楽監督就任以来マーラーの交響曲を毎シーズンとりあげているが、今シーズン演奏されるのは第2番(19年5月17、18日)、7番(今年11月16、17日)、9番(19年4月26、27日)といずれも大曲ぞろい。さらに第7番と第9番については、全席自由席で200ドルで提供されるという今回初の試みだが、これはまさにヤープのマーラー演奏に対する自信の表れともいえよう。
そして今年も客演指揮者は大物ぞろいだ。香港フィルとの初共演となるアメリカの巨匠レナード・スラトキン指揮によるバーンスタインのチチェスター詩篇とチャイコフスキー交響曲第5番(19年4月5、6日)、2011年にマーラーの交響曲第5番の演奏で鮮烈な印象を残したオスモ・ヴァンスカによる彼の故郷フィンランドが生んだ大作曲家シベリウスの交響曲第2番(19年6月28、29日)は聴きもののひとつだ。
(文中敬称略/取材協力・香港フィル/取材と撮影・綾部浩司)
◇演奏会詳細情報 www.hkphil.org
ミッドレベルで菜食料理
松茸など、秋のきのこ尽くし
セントラルのピークトラム駅から少し坂を登った花園道にある四川風ベジタリアン料理店「Pure Veggie House」では、季節にふさわしいきのこをふんだんに使ったメニューを提供中だ。秋の味覚であり、ベジタリアン料理の花形素材でもあるきのこ類。前菜の「Chilled King Oyster Mushroom」(108ドル)は刺身のようにさわやか、メーン料理の「Matsutake Mushroom Pouch with Black Truffle Sauce」(198ドル)は深くリッチな味わいで、どれも肉・魚・乳製品を使わない料理だと思えない食べごたえがある。
またCNNトラベルの「香港のベスト・ベジタリアン点心」に選ばれた同店の飲茶メニューの中では、ケールの苦味が効いているKale & Porcini Mushroom Griddlecake(78ドル)がおすすめ。
ベジタリアンの人もそうでない人も楽しめる、舌にも目にも楽しい料理と、落ち着いたインテリア。パーティーや記念日にも最適なので問い合わせてみて。
(取材協力・Jin Communications/文・綾部智美)
■心斎 Pure Veggie House
[所在地]3/F, Coda Plaza. 51 Garden Rd, Central, Hong Kong
[営業時間]11:00〜22:30
[予約・問] 2525-0552