ITなど様々な分野の優れた人材を香港域外から呼び込むための新たなビザプログラムが開始されることが発表された。5月9日付香港各紙によると正式名称は「科技人才入境計画」。対象はAI、ビッグデータ、フィンテック、バイオなど7分野にわたるが、香港科技園と数碼港のテナントに限られる。申請者にとって最大のメリットは手続きの簡素化だ。計3ページの書類に書き込むだけで、早ければひと月以内にビザが取得できるという。6月中に受け付けを開始する予定だが実施期間は3年間、1年目は1000人までと上限も設定されている。ただ手続きは簡単になってもハードルはやや高く、有識者からは実効性に疑問の声も多い。同プログラムによる雇用は1社(団体)につき最高100人まで可能となっているが、1社で3人を雇用する場合、最低でも別に香港市民の正社員を1人と研修社員2人を雇用する必要があり、また申請者は3つの世界大学ランキングの100位以内の大学の理系学部卒業で、大学院課程修了者は職歴は不問となるものの、大卒のみの場合は1年以上の職歴が必須となっており、給与面で優遇されるわけではない。【関連記事】https://www.hkpost.com.hk/20180301_7491/