任志剛氏「国際取引に人民元を使用すべき」【香港―経済】

香港金融管理局(HKMA)前総裁で行政会議メンバーの任志剛氏は10月29日、あるフォーラムで講演し香港の金融業発展の方向性を示した。30日付香港各紙によると、任氏は中国本土の金融の改革開放が新時代に入ったことを受け、香港の金融は(1)国際金融取引でさらに積極的に人民元を使用(2)人民元を単位とした決済能力を向上(3)人民元オフショア市場の発展(4)粤港澳大湾区の発展――の4分野で発展が可能と指摘した。任氏は「1国2制度の実施は必ずしも国際金融取引で香港ドルを使用しなければならないわけではない」と述べ、むしろ香港ドルによる国際金融取引が続けば大量の資金流出入による通貨リスクを招くと警告。このため国際取引では積極的に人民元を使用すべきという。また人民元は当面は自由兌換できないため、香港が段階的に人民元の国際化を推進する上でも人民元オフショア市場の発展が必要と説明した。【関連記事】https://www.hkpost.com.hk/20181003_13954/

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