デジタルで解き明かす
敦煌の物語
特別展示10月22日まで
沙田にある香港文化博物館で敦煌を紹介する特別展示「數碼敦煌-天上人間的故事(Digital Dunhuang – Tales of Heaven and Earth)」が開催中だ。
敦煌石窟の文物やマルチメディアを駆使した展示により、かつてシルクロードの分岐点として栄えたオアシス都市・敦煌の文化や芸術、仏教世界と、その時代に生きた人々の暮らしをより深く理解することができる。
2014年に香港文化博物館で敦煌研究院の協力を得て開催した「敦煌-説不完的故事」は、同博物館史上最も大規模な展示となった。翌2015年には香港康楽及文化事務署と敦煌研究院が提携し、人材育成、展覧会の計画と宣伝、歴史的文物の修復など幅広い分野で相互協力したことで、今回の展覧会が実現したという。
100点を超える展示品の中には、香港で初の展示となる莫高窟第285窟のレプリカも含まれている。西魏時代に造られた第285窟は、敦煌石窟文化を代表する最も素晴らしい石窟といわれており、今回の展示では窟内の壁画や彫像を子細に複製している。また第61窟の展示では、インタラクティブマルチメディアを使用した「五台山図」のデジタル画像で、敦煌の歴史と芸術を多角的に知ることができる。ほかにもデジタル技術を駆使して第45窟、第254窟などが再現されている。
会期は10月22日まで。
■香港文化博物館/Hong Kong Heritage Museum
[所]香港新界沙田文林路1号 [問] 2180-8188
(写真提供・康楽及文化事務署)