間もなく廃止予定のマカオのドッグレース場…

 

間もなく廃止予定のマカオのドッグレース場。筆者も取材や友人の観光案内で何度か足を運んだことがある。近年観客はまばらで、投票窓口で並んだ記憶はない。レースが始まっても、たいした感歎もどよめきもなし。でも、威圧感のないその場末な雰囲気がなんともいえない哀愁を感じさせ、夜風と相まって居心地よく感じたのは私だけだろうか▼閉鎖を前に、出走犬として生きてきたグレーハウンドたち約600匹の行く末が案じられている。6月下旬の2度目の犬の譲渡会には100人以上が来場し、少なくとも50匹に里親が見つかったそうだが、オークションのようだと批判的な声もある。またグレーハウンドの性質や飼育方法を知らずに引き取り、将来手に負えなくなって遺棄するケースが出るとの懸念もぬぐえない▼出走前にパドックで堂々と糞をする姿にほれこみ、「よしっ、これで運(ウン)がついた」と筆者が投票した犬は、数十ドルの幸運をもたらしてくれた。犬たちに安住の地が見つかることを願う。(本)

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