課文242「カメリアオイルを食べて塗って健康に」

高山の山茶の実100%

100%冷壓初‮:‬‭^‬野生山茶油(通常価格1本145ドル、編集部調べ)

こないだスーパー「一田」に行って、めっちゃ気になったのがこの「100%冷壓初野生山茶油」。これは、中国嶺南地方(主として現在の中国広東省、広西チワン族自治区とベトナム北部を指す)の高山に野生する山茶の実(ツバキ科ツバキ属の実)をコールドプレス(果実を破砕してそのまま加熱することなく搾汁する方法)してできた食用バージンカメリアオイル。椿油の一種である。

カメリアオイルはね、今良いといわれているいろんなオイルにひけを取らない栄養成分が含まれているねん。オメガ3-6-9をはじめとして、ビタミンABDEなどなど。普通ね、生で食べて体に良いオイルは熱を加えたらその良さが減ってしまうものやねんけど、カメリアオイルは減らへんというとこもすごい。それで、店員のお姉さんが食パンにちょっと塗って、「どうぞ!」と。へえええ、こんな食べ方もあるんやーと食べてみて、なかなかおいしかってん。

 おまけにね、この「100%冷壓初榨野生山茶油」には、新品を開けた後に便利なように、小出し出来るキャップが付いているのも気に入った。だって、いくらほかの油と比べて酸化しにくいというても、保存には気をつけなあかん。それから、瓶の口からそのままオイルを出したら、ドバッと出てしまって「あ〜、もったいな〜」となることが多いもん。そこまで考えてはるねんわ。買って帰って、料理にも使った。揚げ物を食べても、もたれなくなり、後ろめたくなくなり、なかなかええ感じ。

よく考えたら、日本で椿油って言うたら、ヘアケア。コシのある黒髪を保つために使うもの。スキンケアにもええやんな。それでいろいろ調べてたら、 カメリアオイルには抗菌・殺菌作用があるサポニンという成分が含まれているため、にきび菌を撃退することまで出来るとあった。たまたま留学先から休暇で帰ってきている息子の背中がニキビだらけやったので、いつも使うマッサージオイルではなく、このオイルを試してみたところ、皮膚がまず柔らかくなっていくのがわかった。そして1週間で新しいニキビの発生がなくなったのと、赤ニキビが目に見えて減った。本人もごわごわの背中がかゆくなくなったと言う。皮脂の悩みを油がとってくれた。

食べて良し! 塗ってよし! スゴイぞ「100%冷壓初榨野生山茶油」。
(このコーナーは月1回掲載)



筆者・楊さちこ
1961年大阪生まれ(国籍:日本)
南京中医薬大学・中医美容学教授・中医学博士
日本と香港・中国のアジアンコスメブームに火をつけた第一人者。大学では「高木祐子奨学金基金」を設立し、中医学の社会的地位の向上に尽力。「いつまでも美しく」 をモットーに美に関する商品開発をはじめとするトータルプロデュースを手がけている。著書は『肌がつるんと若返る「ガーゼ洗顔」』(マキノ出版)、『綺麗なひとは、やめている。』(幻冬舎文庫)、『昨日よりも綺麗になる魔法の習慣』(光文社知恵の森文庫)、『72時間で自分を変える旅 香港』(幻冬舎)のほか、2016年には香港の健康長寿に着目した『世界一の養生ごはん』(小学館)、『香港美人が教えてくれた美しさが永遠に続く6つの法則』(光文社)を上梓。郵便局だけで買える、おいしい家庭料理の本『dancyuクッキング』(プレジデント社)に長寿世界一「香港」の、おいしい養生ごはんを連載中。

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