香港金融管理局(HKMA)が4月12~14日、香港ドル防衛のため実施した市場介入は約100億ドルの規模に達した。14~16日付香港各紙とによると、香港ドル相場が対米ドル・ペッグ制の許容変動幅の下限に迫ったため、HKMAは4回にわたり米ドル売り・香港ドル買いの市場介入を行った。介入額は合計96億6400万ドルで、銀行間市場の資金のだぶつきを表すアグリゲートバランス(MKMA決済性預金残高)は17日に1701億ドルに減少する。陳茂波・財政長官は15日、潤沢な流動性と外為基金を挙げ「香港は資金の大量流出がもたらされても対応できる」とコメント。市場では1997年のアジア金融危機の再来が懸念されているが、アグリゲートバランスは当時の数十億ドルから現在は1701億ドル、全体的なマネタリーベースは当時の10倍以上に当たる1兆ドル余り、外為基金の規模は4兆ドル余りに膨らんでいる。これに対し世界最大のヘッジファンドBridgewaterの資産総額は1700億米ドル(約1兆3200億ドル)に過ぎないため、香港ドル攻撃は難しいとみられている。【関連記事】https://www.hkpost.com.hk/20180416_8547/