謝聆慈さん

期待される台湾女性の活躍

国際小姐世界大賽(ミス・インターナショナル世界大会)のステージで、白い水着姿を披露した謝聆慈(シェ・リンツ)さん。2017年10月14日、東京ドームシティホールで筆者撮影

 昨年1215日、九龍紅磡‬のシャングリラホテルで中国国際文化伝播センターと中国愛心工作委員会の共催で中国小姐(ミス中国)の總決賽が行われた。2012年開始という新興勢力だが、1213日に大型商業施設「九龍城広場」で開かれた公開記者会見には、両岸四地(中台港澳)の比基尼(ビキニ)美女39人が勢ぞろいし、翌日の香港各紙の娯楽面を「占領」した。

 両岸四地の文化交流と和諧発展を掲げる同コンテスト。香港回帰20年を記念しての当地での開催で、開場舞(オープニング・ダンス)泳装(水着)旗袍(民族衣装)才芸(特技)で競い合った結果、上海で表演系を専攻する大学生高銘ٍ璐さんが冠軍(優勝)。台湾の周冷霓さんが亞軍(准ミス1位)、そして香港の王暁敏さんが殿軍(准ミス3位)に食い込んだ。台湾・香港代表が複数名エントリーされていたうえ、彼女らが上位に食い込んだのは、この大会の宗旨に符号していたからであろう。

 さて今回ご紹介するのは、2017年国際小姐(ミス・インターナショナル)世界大会で台湾代表をつとめた謝聆慈さん。25歳の美容師である。東京で発行されている『台湾新聞』によれば、ネット上「ミソロジー」の下馬評では「上位15人」に選抜されると予測されていたが、惜しくも選外だった。そういえば、東京で行われている国際小姐の世界大会では、近年中華圏の美女が上位に食い込めず、入賞もしないという事態が続いている。

台湾原住民の衣装を題材にした民族衣装でT台(ランウェイ)に登場した謝聆慈さん。2017年10月14日、水道橋の東京ドームシティホールで開催された国際小姐世界大賽で筆者撮影

(このシリーズは月1回掲載します)

筆者・和仁廉夫(わに・ゆきお)
1956年東京生まれ。香港で第2次大戦期の日本占領史跡などを扱った『歳月無聲』(花千樹出版・中文)を出版。中国ミスコンに関しては、「広州『姿』本主義〜香港返還もう一つの意味」(霞山会『東亜』20099月号)がある。

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