《44》ちょっと一息、健康雑記
やっと旧正月が明けました。本年もよろしくお願いいたします。
皆さんの年末年始はいかがでしたか? 私は実は年末にビュッフェを楽しんだ後、食中毒に苦しんでいました。一般的に食あたりの症状としては腹痛、嘔吐、下痢、発熱がありますが、皆さんはどのように対処していますか? 私は職業柄、よく患者さんから健康法を聞かれるのですが、私自身は食中毒にかかったら体を温めることと水分を多めに摂ること以外は基本的に放置しています。なぜ体がこのような反応を起こすのかを考えているからです。
☆体が反応を起こす理由を考えよう
嘔吐や下痢は胃の中や腸内にある毒素を体外に出そうとしています。私はこのような症状が出たときは下痢止めを飲んだりするよりも、いっそ体の中を洗浄するぐらいの気持ちで全て排出させてあげるべきだと考えています。まれに脱水症状を起こす場合がありますので、水分は多めに摂るほうがいいと思います。ここで下痢止めなどを飲んでしまうと体内に毒素を残したままとなり、いつまでもおなかの調子が悪いなど逆に完治するまでに時間がかかったりします。
発熱も同じです。感染症にかかったり、風邪を引いた時も同じで、体温を上げてウイルスや菌を殺そうとしているのです。そこで熱冷ましなどを摂ってしまうと、熱は下がったけれどウイルスは死んでいないという状態が続き、風邪が何週間も治らないという結果になってしまいます。39度を超えるようなことになる場合は別で、解熱剤を摂る必要がある場合もあります。
☆肩甲骨を温めて免疫力を高める
風邪をひいたなとか胃腸の調子が何かおかしいなと思った時は、肩甲骨の真ん中とおへその下あたりに使い捨てカイロを張ります(直接肌には張らず下着など衣服に張ってください)。風邪や胃腸からくる風邪の時などは絶大な効果を発揮します。胃腸風邪や原因不明の下痢が続く時などは自分ではわかっていませんが「おなかが冷えている」状態になっていることが多いです。カイロを張ることでおなかが温まると劇的に体調が変化します。体を温めることで体内で起こる最大の変化は、免疫力の向上です。
風邪でも食あたりでも、体に異常が起こった時の基本的な対応は同じだと思います。(1)体に入った毒素をできるだけ速やかに体外に出してあげる(2) 体を温めるなど免疫力を高める努力をする(3)体力を回復するための栄養を摂る(4)休息——。非常にシンプルです。昔から言われているようなことですね。
先日あるテレビ番組で70歳を超えるインフルエンザの権威が一度も予防接種を受けていないが、インフルにかかったことがないと言っていました。その先生曰く、インフルのシーズンになればウイルスはもう私たちの体に入ってきている。それが発症するかどうかは個人の免疫力次第なので、免疫力を上げる方法を考えなさい、と。
この時期、風邪を引かないようにするために、昔から言われている健康法を試してみるのも良いと思います。
(この連載は2カ月に1回掲載)
ドクター青(あお):D.C.(ドクターオブカイロプラクティック)パーマー・カイロプラクティック医科大学卒業。米国政府公認カイロプラクティックドクター、香港特区政府カイロプラクティックドクター免許取得。「Millennium Chiropractic Centre」勤務