先に発表された財政予算案では全市民への現金支給がなかったことなどが批判され、各政党からは改善策が提案されている。3月3~5日付香港各紙によると、民主建港協進連盟(民建連)、新民党、民主党は2日、それぞれ予算案の補完案を発表した。新民党の葉劉淑儀(レジーナ・イップ)主席は税負担がなく不動産を所有しておらず不動産税を支払っていない市民に対し1人3000ドル支給することを提案。民建連は公共住宅の家賃免除や電気代補助など、民主党は税負担のない中・低所得層に6000ドル支給などを提案した。また4日には社会民主連線や人民力量が現金支給を要求するデモ行進を実施し、約400人が参加した。だが陳茂波・財政長官は3日、商業電台の番組で現金支給は行わないとあらためて表明。ただし「収入は低いが生活保護を受けていない者」「65歳に達してないため手当を受けていない高齢者」「社会に出たばかりで税負担のない若者」は予算案の恩恵がないことを認め、関愛基金が補完措置を講じることを明らかにした。林鄭月娥・行政長官も4日の記者会見で「全市民への現金支給はピンポイント的ではなく政府の原則に合わない」ため賛成しないとの姿勢を示した。【関連記事】https://www.hkpost.com.hk/20180302_7515/