香港有機資源中心が香港一帯で流通している食用米の成分検査を行ったところ、欧州連合(EU)が乳幼児の食品に対して定めた安全基準を上回る無機ヒ素が検出され、スーパーマーケットなどが販売を中止した。2月28日付香港各紙によると、同センターでは昨年11月から今年1月に香港域内と羅湖の小売・卸売店で扱っていた食用米45種について8種類の金属(ヒ素、カドミウム、アンチモン、鉛、水銀、銅、無機ヒ素など)含有量を調べた。その結果、重金属の含有量は香港の基準値を超えるものはなかったが、香港域内で販売されていた米12種と羅湖で売られていた1種から、EUが乳幼児食品の原料となる白米に対して設けた安全基準を超えていることが分かった。EUの基準値を最も多く上回っていたのは、沙田の「Ofarm」で販売していた台湾産の有機珍珠米と「Taste」の九龍塘の又一城(フェスティバルウオーク)支店で販売していたタイ産の有機香米。いずれも基準を60%も上回っていた。政府食物安全中心(CFS)では無機ヒ素含有量の安全基準の見直しを検討しているが、昨年当局が行った食用米のサンプル約650種の検査ではすべてが合格しているという。【関連記事】http://www.hkpost.com.hk/history/index2.php?id=14182