長者安居協会、「平安鐘」の商標を失う【香港―社会】

香港社会も高齢化が進んでいるが、香港を代表する福祉系NGO組織の1つ「長者安居協会」が「平安鐘」の商標を失っていたことが分かった。平安鐘とはハンズフリーのスピーカーフォンのこと。利用者の自宅に設置して緊急事態が起きたときにすぐにスタッフと連絡をとれる仕組みで、救急や警察への通報も可能なサービスだ。12月6日付香港各紙によると、長者安居協会では1996年に同サービス開始して以来これまでに8万人の高齢者が利用しており、同協会では2011年2月に商標登録している。しかし、同様のサービスを提供する企業・団体が長者安居協会の市場独占を批判し、2012年に政府知識産権署へ商標登録の撤廃を要求。同様のサービスを8社が行っていることから同署は平安鐘の汎用性を認め、今年7月に登録撤廃を命じる判決が下されたという。長者安居協会は高額の裁判費用を考慮し上訴しないことを決め、名称を「長者安居平安鐘」へと変更したものの、同協会をかたる詐欺などが増加することを懸念している。【関連記事】https://www.hkpost.com.hk/20171110_4975/

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