違法経営の民泊、6割は検挙できず【香港―社会】

ホテル宿泊料が高い香港。近年、市民が所有物件を民泊として貸し出すケースも増える中、無免許営業の摘発は難しいという。11月23日付『香港経済日報』が伝えた政府審計署のリポートによれば、こうした無免許の宿泊施設は「旅館業条例」に違反するものの、インターネットによる運営で実態がつかめず証拠不十分となるため検挙率が低い。無免許営業の容疑がかけられてから3年になる案件は今年半ばまでに270件に達し、そのうち3割は検挙されたが、6割は容疑が立証できない状況だ。そのうちの1件は2012年に違法経営だと通報があり、過去5年間に立ち入り検査や旅客にふんしたおとり捜査を66回も実施したにもかかわらず、58回は摘発失敗。ホテルのようなレセプションがあるわけでも従業員がいるわけでもないため、中に入ることすらできなかったという。こうした状況から審計署では「旅館業条例」の営業ライセンスを管轄する牌照事務処の検挙率の低さを批判。新規営業ライセンスの申請に最長で469日かかることも申請のしにくさにつながるとして改善を求めている。一方、違法営業する施設の経営者の中には、違反による罰金刑を受けても経営コストの一部と考え、さして打撃を感じていない人もいるようだ。【関連記事】https://www.hkpost.com.hk/20171011_4255/

 

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