香港で中国本土の公安や公務員を名乗る電話詐欺の被害が頻発する中、1人の男性がわずか33日間に100回も振り込みをして総額1166万ドルだまし取られる被害があった。11月11日付香港各紙によると、被害男性は中国本土出身の金融アナリスト(29歳)。「輸入内地人材計画」で香港に移住したという優秀な人材だ。7月21日に公安を名乗る男から電話を受け、男性の宅配荷物が刑事事件にかかわった疑いがあるため保証金を中国本土と香港の銀行口座11カ所に振り込むよう指示され、以降8月22日までに約100回振り込みし、計1166万ドルを入金してしまったという。多いときは1日に3回も振り込んだそうだ。男性が8月下旬に通報後、警察は振り込み先の一部の口座番号から容疑者を割り出し、11月10日に香港理工大学の大学院生を逮捕した。容疑者は本土出身の30歳の女性で、自身も電話詐欺の被害者だと主張。今年4月に公安を名乗る男から刑事事件の保証金を要求され10月までに約10回にわたり計240万ドルを振り込んだため生活費に困り借金を抱えてしまったという。困窮していたときに再度公安を名乗る男から口座を貸すようそそのかされて同意。自分の口座に入ったお金を別の口座へ振り込む手伝いをしたと話している。警察では容疑者がマネーロンダリングの片棒を担がされたと見て捜査を進めている。【関連記事】https://www.hkpost.com.hk/20171025_4607/