香港の乾物街で売られているフカヒレの中には、サメのヒレではない部分や別の魚のヒレを使ったものなども多いことが分かった。11月1日付香港各紙によると、香港カドゥーリー農場と米国のストーニーブルック大学ら研究チームが2015年2月から16年2月に西環と上環の海産物店で購入したフカヒレについて調査した。サンプル4800個余りのDNAを検査したところ、サンプルは76種の魚類であることが判明。うち70種はサメで、3種がエイ、1種がギンザメだった。76品種の3分の1が、世界自然保護基金(WWF)による絶滅危惧種のレッドリストに指定されているものだったという。また、2つのサンプルの中からはヒレとともにサメの生殖器も見つかった。サメの腹部のヒレは生殖器に近い場所にあるためヒレを切り落とす際に一緒に切り落とされた可能性が高い。業界全体でもフカヒレに関する確固とした定義や「サメのヒレでなくてはいけない」という規定はないため、「商品説明条例」に違反するケースとして起訴することは難しいという。業界関係者の話では、エイのヒレには価値はなく、一塊数十ドル程度。これに対しフカヒレは約600グラムが数千ドルに上る高級品もあり、本物のフカヒレ製品とエイ製品を混在して販売している悪徳商店もあるようだ。【関連記事】http://www.hkpost.com.hk/history/index2.php?id=16978