医師が手術中に退出、開腹したまま3時間【香港―社会】

プリンセス・マーガレット医院で、肝臓移植手術を受けた患者が医師の都合により開腹したまま3時間も待たされていたことが明らかになった。10月26日付香港各紙によると、同医院では13日正午に移植チームの当直医と執刀医が移植を受ける患者の肝臓摘出の準備を始め、開腹するところまで進行。プリンス・オブ・ウェールズ医院のドナーから提供された肝臓の到着とその検査終了を待っていたが、15時を回ったところで当直医が突然退出。15時30分に肝臓が手術室に届いたにもかかわらず、執刀医も退出し、結局当直医が同医院に戻った18時30分に執刀医らとともに手術を再開、22時に手術を完了した。患者の術後の経過は安定しているものの、プリンセス・マーガレット医院では10月18日になって職員から「手術が一時中断した」との報告を受け、調査に乗り出した。当直医は香港大学肝胆膵外科で副教授を務めるなど、名医として知られる。非常勤のため、当日はもともと別の私立病院で手術の予約が入っており一時退出したのだという。当日は同医院ではほかにも肝臓移植手術が行われていて、執刀医は他の医師にサポートを求められず、かといって医師が1人欠けるのはリスクが大きく、当直医の帰りを待っていたとのことだ。この一件には批判が出ているが、同院の移植センターでは手術の過程には改善の余地があると言いつつも「患者に手術を約束したなら医師には実行する責任がある。欠勤したわけではない」と指摘、当直医がとても誠意ある人物であるからこそ公立病院とのかけ持ちが成り立っているとの見解を示し、理解を求めた。【関連記事】https://www.hkpost.com.hk/20170817_2814/

 

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