廉政公署(ICAC=汚職取り締まり署)は10月24日、かつて香港警察の対マフィア部門などで警司(部隊や小地区などで主管や指揮官を務める上級捜査官)として活躍した呉偉漢氏を「公務失当」および「わいろ防止条例」「刑事罪行条例」の違反などで正式に起訴した。10月25日付香港各紙によると、呉氏は2015年11月29日から今年1月24日に、捜査に関する機密情報提供の見返りとして会員制クラブの経営者から6度にわたって計78万ドルを受け取ったほか、経営者が手配した女性から性的サービスを受けたとの疑いがもたれている。ICACが今年1月に展開した大規模摘発で、計12人が逮捕され、その中には呉氏のほかに2人の警察関係者が含まれていたが、正式起訴されたのは呉氏のみ。わいろを渡したクラブ経営者2人も同様に起訴されている。53歳の呉氏は、対マフィア部門や香港島刑事総本部で警司を務めた香港警察の精鋭。数々の大事件の捜査にかかわり多くの手柄をあげてきた人物であり、逮捕時には香港警察に大きな衝撃が走ったという。【関連記事】https://www.hkpost.com.hk/20170821_2846/