10月18日に開幕した中国共産党第19回全国代表大会(19大)で習近平・総書記が発表した報告では香港について中央の全面統治権が強調された。19日付香港各紙によると、報告では「過去5年の回顧」と「新時代の基本戦略」の部分で3カ所計700字余りにわたって香港・マカオに触れ、「憲法と基本法が付与した香港・マカオに対する中央の全面統治権をしっかり掌握する」「香港・マカオに対する中央の全面統治権を守ることと特区の高度な自治権を保障することを結び付けなければならない」と述べた。また経済発展については「香港・マカオが国家発展の大局に融合するのを支援する」として粤港澳大湾区や汎珠江デルタなどを重点に中国本土との協力を推進するという。2回にわたり全面統治権に言及したのは、法曹界も含む多くの香港市民が「中央が香港で行使する権力は駐軍と外交に限られる」と誤解しているためとみられる。だが民主党の胡志偉・主席は「共産党は強硬路線で香港を統治し、本土との亀裂が深まる」との懸念を示した。【関連記事】https://www.hkpost.com.hk/20171016_4415/