行政会議メンバーを務める香港金融管理局(HKMA)の任志剛(ジョセフ・ヤム)前総裁が先に保守的な財政政策を批判する論説を発表したのを受け、HKMAの陳徳霖・総裁も財政余剰の活用に言及した。8月28日付香港各紙によると、陳総裁は「役に立てられさえすれば問題ない。例えば財政余剰をインフラ建設に使えば香港の将来的な競争力や生産力の向上につながり、それは投資であり、将来、経済的なリターンとして反映される」と述べたほか、将来の投資の方向性としては、インフラを除けば金融業をはじめとするソフト面の強化が最も重要と指摘した。余剰財政の活用によって資金流出の際に通貨防衛能力が減退するとの懸念に対しては、HKMAが常に市場の米ドル換金需要に対応できるので問題ないとの見方を示した。また昨年7月に設置したインフラ融資促進弁公室(IFFO)が「一帯一路」のインフラ投資促進の役割を発揮し始め、すでに70以上の協力パートナーを得たことを明らかにした。さらにファンドなどの関心を集められるよう「一帯一路」の優良プロジェクトを模索するシステムをつくる意向だ。【関連記事】https://www.hkpost.com.hk/20170828_3135/