行政会議メンバーを務める香港金融管理局(HKMA)の任志剛(ジョセフ・ヤム)前総裁は8月3日、特区政府の過去10年の保守的な財政政策を批判する論説を発表した。4日付香港各紙によると、論説は5年ぶりに再開した任氏の個人ブログ「観点」に掲載されたもの。任氏は「特区政府の過去10年、一貫して『守銭奴』政策を取ったため、大量の財政備蓄をもたらした半面、経済は停滞している」「経済成長の速度が遅過ぎるときは政府の財政支出を増やし、減税や赤字予算を組む必要がある」と指摘し、暗に過去約10年にわたり財政長官を務めた曽俊華(ジョン・ツァン)氏を批判した。さらに財政の収支均衡を求めている基本法107条について「財政支出は域内総生産(GDP)の20%以下に抑えるべき」などの理解は正確ではなく、1つの経済サイクルの中で収支均衡を達成すればいいと説明した。【関連記事】http://www.hkpost.com.hk/history/index2.php?id=17585