周欣娜さん

卓越した身体表現で魅了

ビキニの背面は黄色い布地だけ。そのギャップにドッキリさせられる仕掛けは見事である。2016年10月27日、水道橋の東京ドームシティホールで開催されたミスインターナショナル世界大会(国際小姐世界大賽)で筆者撮影

 2016年の国際小姐中国大賽(ミスインターナショナル中国大会)は、9月19日に中国のハワイとも形容される海南省三亞で開催された。

 中国の選美(ミス・コンテスト)最大の特徴は、エントリーされた選手全員で行う開場舞(オープニングダンス)をはじめ、たっぷり時間を取って行われる美女たちの才芸(特技)披露のステージにあるが、本大会も例外ではなく、中国楽器の古筝演奏や、維族舞、古典舞、絵画披露など、多彩なステージが繰り広げられたという。

 地元海南島のゲストからは、苗族や黎族の民族舞踏も披露され、中国にある多彩な少数民族の文化芸能を堪能できるステージでもあった。

黄色と青の明るい民族衣装で登場した周欣娜さん。猫歩(キャットウォーク)では、研究されつくした卓越した身体表現で観衆を魅了した

この民族色豊かなステージで、冠軍(優勝)を射止めたのが周欣娜(ジョウ・シンナ)さん。内蒙古生まれの漢族(中国人)で、179センチの長身にスレンダーな肢体。審査員は「ゾクッとするような色気がある」と評したとか……。

 筆者は東京のミス・インターナショナル世界大会で彼女のステージを拝見したが、プロのモデルをしているだけあって、どのような衣装を着ても見栄えがよく、腕や指先を駆使した繊細な身体表現には卓越したものがあった。これで選外となったのは今でも不思議で仕方がない。

(このシリーズは月1回掲載します)

筆者・和仁廉夫(わに・ゆきお)1956年東京生まれ。香港で第2次大戦期の日本占領史跡などを扱った『歳月無聲』(花千樹出版・中文)を出版。中国ミスコンに関しては、「広州『姿』本主義〜香港返還もう一つの意味」(霞山会『東亜』20099月号)がある。

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