全国人民代表大会(全人代、国会に相当)の張徳江・委員長は5月8日、マカオに赴き3日間の視察を開始した。9日付香港各紙によると、マカオ国際空港に到着した張委員長は今回の目的を「体感、視察、激励」と表現。マカオに実際に赴き返還以来の成果を体感し、中央を代表して特区政府の報告を聴取し政策の実現状況を視察、構造転換の重要な段階にあるマカオを激励するためと説明した。全国香港マカオ研究会の李暁兵氏は張委員長の発言を「中央はマカオの1国2制度の実践を高く評価し、マカオ経済の多角的発展を注視している」と分析。社会の反発や衝突を招きやすい基本法23条に基づく立法を順調に通過させて中央との高度な信頼関係を築いたことなどを挙げ「香港は学ぶべき」と強調した。全人代代表で新界社団連会の陳勇・理事長は香港の近年の発展がマカオや深セン市に後れを取っているのは「一部の者が政治至上のため繁栄や安定を破壊し、香港が備えているはずの優位性を発揮できない」と指摘。張委員長の今回の視察は香港に立ち遅れの原因を認識させる目的があるとの見方を示した。【関連記事】http://www.hkpost.com.hk/index2.php?id=17307