特区政府保安局の見積もりでは昨年海外に移住した香港市民は過去3年で最高となったもようだ。5月5日付香港各紙によると、保安局は海外移住のため警務処に犯罪記録証明を申請した人の数や他の資料から移住者数を推計。2016年は7600人に上り、14年の6900人から10%増。最も多い移住先は米国の2800人で、15年の2100人から30%増、11年以降で最高となった。続いてオーストラリアが2100人、カナダが1000人となっている。ただし保安局は「犯罪記録証明を受領した人すべてが移住ビザを取得できたわけではなく、移住ビザを取得した人すべてが移住したわけではない」と強調した。香港城市大学の宋立功氏は「セントラル占拠行動の発生以降、社会の対立、亀裂が収まらず、政府の統治は問題が生じ、住宅価格は高騰を続けるなどで移住しか選択がない人もいる」と分析。さらには学校に政治が浸透してきて子女の学業に影響することを懸念しての移住も指摘されている。【関連記事】http://www.hkpost.com.hk/index2.php?id=15862