スタンレーの高級住宅街「●瑰園」で過去４カ月内に２度も空き巣被害が発生しているという。５月７日付香港各紙によると、紅山道に位置する●瑰園には１６軒の一軒家があるが、今回被害に遭ったのは涼果（ドライフルーツ）販売で財を成し「涼果大王」と呼ばれた故・邱子文氏の息子である邱本城氏が所有する家。その物件に住む親せきの女性が５月６日に帰宅したところ、３５万ドルの現金および高価なネックレスが盗まれていたため通報した。●瑰園では昨年クリスマスにもある家で１６０万ドル相当の貴金属が盗まれる事件が起きている。●瑰園は１９９６年の発売時の値段が１平方フィート当たり２万３０００ドルという豪邸群で、これまでに銀行の頭取や議員など香港のセレブリティーが住んだことでも知られる。４０００平方フィートの広さの1軒家の値段は今では１億５０００万ドルといわれている。潮州出身の邱子文氏は１９３０年代に来港し上環で「任合興」を開いてドライフルーツを販売して財産を築いた。その後、不動産投資を始め、１９７７年には司徒抜道の邸宅「景賢里」を２４００万ドルで購入。２００７年に邱本城氏が４億３０００万ドルで手放したため、老朽化していた景賢里は取り壊されそうになったが、０８年に特区政府が景賢里を法定古跡に指定し、修復・保存されることになった。修復後の１３年には一般公開された。【●＝王へんに攵】【関連記事】