２０１５年開通予定の香港－広州間の高速鉄道に採用される中国本土製車両の安全基準に疑問がもたれている。３月３日付香港各紙によると、問題の車両とは本土では和諧号の愛称で知られる「ＣＲＨ３８０Ａ」。マスコミにリークされた文書によると、衝突時の事故が最小限に抑えられる設定速度として、欧州の最高基準では時速３６キロメートルを設定しているのに対し、このＣＲＨ３８０Ａの設定はわずか１０キロメートル。高速鉄道ではないＭＴＲ沙中線ですら２５キロメートルに設定しているにもかかわらず、ＣＲＨ３８０Ａはそれ以下ということになる。２年前に浙江省温州市で発生し、２４０人以上の死傷者を出した脱線事故以来、国産車両には厳しい目が向けられており、立法会の鉄道関連の委員会主席を努める田北辰・議員をはじめ、ＭＴＲに対して多くの批判の声が上がっている。【関連記事】