香港ポスト ロゴ
  バックナンバー
   
最新号の内容 -20140107 No:3373
バックナンバー

香港リーグでサッカー八百長疑惑

 汚職を取り締まる廉政公署(ICAC)は1月5日、香港リーグの古豪プロチーム「愉園(ハッピーバレー)」の所属選手6人と前監督、球団職員の計8人の事情聴取を行った。6日付香港各紙によると、問題となったのは昨年12月21日に行われた公式戦(愉園対傑志)だ。この日、愉園は5対1で大敗した上、試合中にあきらかな怠慢プレーや選手の奇怪な発言などがあり、疑惑を呼んでいた。プロリーグとしてアジアで最も歴史が長い香港リーグでは過去に幾度となく八百長の捜査・逮捕が行われてきたが、今回のようにスタジアムにICACの捜査員が乗り込み任意同行を求めるケースは異例のこと。実は該当の試合のほか、昨年12月22日に行われた別の公式戦(屯門対横浜FC香港)でも八百長を思わせる不審なプレーがあり、香港サッカー協会(HKFA)は昨年末にタスクフォースを設置し調査を始めていた経緯がある。しかしこのたびのICACの動きを受けてHKFAは6日にプレスリリースにて、ICACの捜査が終了するまで内部調査を一時中止するとの声明を発表した。愉園はかつては南華(サウスチャイナ)と並ぶ強豪チームとして知られ、チェアマンの貝鈞奇氏はHKFAの副主席も務めている。貝氏は愉園のほかに「公民(シチズン)」の会長でもあり、数年前までは「屯門普高(屯門プロゴール)」の会長職を含め計3チームの事実上のトップを務めていた。公民は来る旧正月の国際サッカー「賀歳杯」の主催者で、同大会にはJリーグの「FC東京」の出場が決まっている。【関連記事】