林鄭月娥・政務長官は１２月４日、立法会で「２０１７年行政長官と２０１６年立法会議員の選出方法諮問文書」を発表した。普通選挙が可能となる次期行政長官選挙に向けた議論が正式に始まることになり、同日から５カ月にわたり市民の意見を募集する。林鄭長官は討論に当たって歴史的背景や香港独特の法的地位、香港基本法と全国人民代表大会（全人代、国会に相当）常務委員会の解釈・決定を考慮・理解しなければならないと強調。諮問文書では香港の政治体制をめぐる過去の経緯や関連する法律・解釈・決定内容が紹介されている。普通選挙実現に向けた改革の原則として（１）社会各階層の利益を考慮（２）資本主義経済の発展に有利（３）段階的に推進（４）香港の実情に合わせる――の４点を挙げているほか、２つの選挙の重点的な議題も明示、行政長官選挙では指名委員会の選出方法や行政長官普通選挙の投票方法など７点、立法会選挙では議席数など３点を列挙している。【関連記事】