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最新号の内容 -20130705 No:1386
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メルマガ『日刊香港ポストe-mail版』6月11~ 25日のニュースから抜粋(月~金曜に毎日配信)


 

■習近平・国家主席のろう人形お目見え

  習近平・国家主席のろう人形が6月24日、マダム・タッソーのろう人形館香港分館にお目見えした。人形は習主席がスーツを着て会議室のイスに座り、穏やかにほほえむ姿を再現。同館の彫刻師が100枚にもおよぶ写真と無数の映像を参考に、半年の時間をかけ作り上げたのだという。この人形は期間限定というわけではなく、常設展示としてディスプレーされることになっている。マダム・タッソーのろう人形館香港分館はビクトリアピークにある。

(写真・Ogilvy Public Relations Worldwide) 


■財政部、香港で230億元の国債発行

 国務院財政部は6月9日、年内に香港で総額230億元分の人民元建て国債を発行すると発表した。10日付香港各紙によると、人民元建て国債はまず6月26日に130億円分、下半期に100億元分を発行する。返還16周年記念として26日に発行される国債は償還期限が3、5、7、10、15年のほか初めて30年物も盛り込まれた。オフショア人民元建て債券(点心債)としては最長となる。うち30億元は外国の中央銀行または地域の通貨管理当局向けに発行され、外貨準備として購入することを狙う。また下半期に発行される100億元のうち30億元は個人投資家向けとなる。財政部による香港での国債発行は5年連続となるが、年2回発行されるのは初めて。年ごとに発行規模は拡大していたが、今後は発行頻度も増えるとみられる。

 

■啓徳ターミナル供用、経済効果26億ドル

 旧香港国際空港(啓徳空港)跡地に造られた大型客船ターミナル、啓徳郵輪 頭(カイタック・クルーズ・ターミナル)が6月12日に供用を開始し、ロイヤルカリビアン・インターナショナルクルーズのマリナー・オブ・ザ・シーズ号が正式寄港の第1号となった。11日付『信報』などによると、政府の最新予測では同ターミナルの供用開始から2023年までの経済効果は年間15億〜26億ドルで、5300~8900人の雇用を創出する。今後2年間に43隻の客船が同ターミナルに停泊する。1隻当たりの旅客が約3000人、1人当たりの香港での平均消費を2000〜3000ドルとすると、香港の小売業に3億8700万ドル貢献するという。また同ターミナル周辺に最近オープンした大型ショッピングモールでは1人当たりの平均消費が2000~ 5000ドル、初年度で600万~ 1000万ドルの収益をもたらすと見込んでいる。

 

■無印良品のカフェ、香港に海外初出店

 無印良品を展開するMUJI(HONG KONG)の外食事業店舗「カフェ&ミールMUJI」が銅鑼湾の利舞台広場店に6月11日オープンした。12日付香港各紙によると、1300平方フィートの店内に用意された席数はバーカウンターとテーブルの計54席。主力メニューは健康的な食材にこだわったセットメニューで、ご飯とスープまたはドリンクが付いたおかず3品セットが88ドル、同4品セットが98ドルとなっている。このほかにもコーヒーやケーキ、アイスクリームなどデザートも楽しめるという。今後の展開について同社の孔慧蘭・董事総経理は「反応によっては、日本の出店形態と同様に独立した店舗での営業も視野に入れている」とコメント。また、小売り店舗についても「出店コストを考慮しながら年に1〜2店の新規開店を目指したい。大都市である必要はなく新界地区も候補」と抱負を語った。MUJI利舞台広場店は1フロアを増設し3〜4階の2フロアに改装。総面積は1万6000平方フィートに拡張した。

 

■富豪のペット? ラマ島にクジャク

 香港には野生のクジャクは生息していないが、もし突然目の前に現れたらあなたはどうするだろうか? 6月18日付『りんご日報』はそんな問いかけとともに、ラマ島でクジャクが見つかったという記事を掲載した。これによると、9日に模達湾にハイキングに出掛けた市民が山頂付近でクジャクを見つけた。目撃時は餌を食べているようで、その後、石の上に登って鳴いてから飛び立ち、20〜30メートルほど上空を飛んだという。同紙が12日にラマ島に捜索に行ったところ、付近住人による目撃情報と案内で記者もクジャクに出くわすことができたそうだ。島民の話では、クジャクは1カ月くらい前からビーチ付近に姿を現すようになり、富豪で「コンテナ大王」と呼ばれる林良成氏が模達湾に所有する庭園で飼われていたものとみる人もいる。漁農護理署によると、クジャクの飼育にライセンスは不要だが、輸入の際には健康証明書が必須という。

 

■香港の競争力、国内トップ3から脱落

 中国城市競争力研究会が発表した中国各都市の総合競争力ランキングで、香港は昨年の2位から今年は5位に転落したことが分かった。6月19日付香港各紙によると、総合競争力ランキングは経済、社会、環境、文化の4大分野から分析。1位は広東省で以下、江蘇省、山東省、浙江省となっている。成長競争力でも香港は昨年の13位から17位に、外資誘致でも1位から3位に、幸福感のある都市でも11位から16位に後退した。一方、富の創造と食品安全では昨年に引き続き1位だった。香港で記者会見を行った同研究会の桂強芳・会長は「香港は過去約10年の経済成長が緩慢で、上海の挑戦を受け製造業や金融サービス業の優位性は以前ほどではなく、コンテナ港の地位も深&`に脅かされている」と指摘。長期的な戦略策定や珠江デルタとの協力強化など10項目の提案を挙げた。

 

■コンテナ取扱量、5月は10.5%減

 香港港口発展局は6月17日、香港の港湾コンテナ取扱量を発表した。5月のコンテナ取扱量(見込み)は前年同月比10.5%減の184万TEU(20フィート標準コンテナ換算)。港湾作業員のストによる影響を受けた4月の同12.2%減から減少幅は縮小したものの依然2けたのマイナス成長が続いている。1〜5月の累計は前年同期比9.1%減の884万2000TEUだった。19日付『大公報』『星島日報』によると、世界4大コンテナ港の5月の統計で香港は深圳に抜かれ第4位。1位の上海は前年同月比3.4%増の293万6000TEU、2位のシンガポールは同1.2%増の282万6600TEU、3位の深圳 は同0.35%増の196万600TEU(1〜5月は前年同期比2.05%増の909万6700TEU)。中国科学院予測科学研究中心が18日に発表した今年通年の予測でも香港は4位となっている。

 

■尖沙咀で道路陥没、タクシーが落下

 修繕工事直後の道路が突如陥没し、走行中のタクシーが落下する事故が起きた。6月19日付香港各紙によると、現場は18日正午ごろの尖沙咀の漆咸南道と天文台道の交差点の路上、穴の大きさは直径およそ2〜3メートルで深さは1.5メートルほど。通りかかったタクシーの前輪部分が穴に落ちたが、幸い乗客はなく、速度も遅かったことから運転手にもけがはなかった。運転手は当時の状況を「走行中に突然『ボンッ』という音がしたと同時に穴に落ちた」と証言している。路政署では陥没の原因を、地下の水道管が破裂し水流が地中の土砂を押し流し空洞ができたためと説明しているが、同署では事故発生の12時間前に同地点ですでに小さなくぼみを発見、修繕作業を行っていたことが判明しており、手抜き工事の可能性も指摘されている。

 

■HSBC、GDP予測を下方修正

 香港上海銀行(HSBC)は6月19日に発表したリポートで、香港の今年の域内総生産(GDP)伸び率予測を下方修正した。20日付香港各紙によると、HSBCは先に香港のGDP伸び率について今年3.7%、来年4.4%との予測を発表していたが、これを今年2.5%、来年3.4%に大幅に引き下げた。中国の経済統計が市場の予測を下回り、中国経済の減速が反映されたためという。香港の経済成長の3分の1は中国本土によって後押しされるため、本土経済の減速は香港の貿易業、観光業などに打撃となる。第3四半期に底を打つものの、回復の足取りは緩慢とみている。一方、本土のGDP伸び率は先に今年8.2%、来年8.4%と予測していたが、いずれも7.4%に引き下げた。

 

■百万長者の増加率、香港が世界一

 投資可能な資産を100万米ドル以上所有している富裕層の増加率が香港は世界一であることがわかった。6月20日付香港各紙によると、これはカナダロイヤル銀行が前述の富裕層について全世界を地区別に分けて調査したもので、香港では11万4000人が該当し、昨年比では35.7%も増加しているという。この増加率は世界一で、次点はアジア太平洋地区の12.2%増。以下、北米地区(11.7%増)、アフリカ(11.5%増)、中東(8.6%増)、欧州(8.2%増)、南米(6.7%増)と続く。この結果について同行の呉道衡氏は「香港は株価、地価ともに好調だったことに加え、投資に積極的な土地柄もある。また、もともと11年が17.4%のマイナスだったこともあり、その反動もあったのではないか」と分析している。一方、香港の富裕層の資産総額は5603億米ドルで、資産の増加率でも昨年比37.2%増とトップとなっている。

 

■国産EVタクシー、香港初の爆発事故

 5月18日の電気自動車(EV)タクシーの導入から約1カ月。しかし6月19日にそのEVタクシーの充電器が爆発するという事故が発生した。20日付香港各紙によると、香港域内では現在、中国本土のメーカー・比亜迪(BYD)のEVタクシー10台が走行しており、駐車場は3カ所、充電器は13台ある。19日午後に何文田の充電スタンドで1台のEVタクシーが充電中、14時30分ごろに突然爆発。たまたま通りかかった別のEVタクシー運転手が場内にある消火器で消火した。充電には2時間を要することから運転手は充電開始後にその場を立ち去っており、車内には誰も乗っていなかった。BYDは充電器の事故は初めてと説明。機電署は事故後に視察を行い、爆発原因は接触不良ではないかとみている。事故を目撃した運転手は安全性が不安になり、従来型タクシーへの乗り換えを決めたという。