梁振英・行政長官は５月２日、汚職を取り締まる廉政公署（ＩＣＡＣ）の湯顕明・前コミッショナーによる中国本土官僚への過剰接待疑惑について、独立検討委員会を設置すると発表した。３日付香港各紙によると、同委員会は行政会議（閣議に相当）メンバーの周松崗氏が主席を務める。ＩＣＡＣの公務での接待・贈り物、外訪費用の監督管理制度と申請・認可プロセス、湯氏を含む職員による規定順守の状況を検討し、４カ月以内に報告書を提出する。民主派議員らは同委員会には法定調査権がないことなどから立法会の「権力及特権法」を運用して調査することを提案。だが３日の立法会内務会で否決された。自由党の田北俊（ジェームス・ティエン）名誉主席も先に、法廷と同等の地位を持つ司法官を主席とする法定調査委員会の設置を提唱していた。また立法会帳目委員会は審計署への報告を基に同件を追及する構えで、１８日の会議では湯氏に答弁を要請するという。