葵涌コンテナ・ターミナルで発生した港湾作業員によるストライキは決着がつかないまま、高等法院（高等裁判所）による臨時禁制令が発令される事態となった。３月２９日～４月２日付香港各紙によると、港湾作業員らは過去１５年にわたって賃上げがないことに不満を持ち、コンテナターミナルを運営する香港インターナショナル・ターミナルズ（ＨＩＴ）に対し約１７％の賃上げを要求。作業員と香港職工会連盟のメンバー、大学生ら１００人余りが３月２８日から６号コンテナターミルの通路をふさいで抗議活動を開始した。賃上げを要求しているのは請負業者の作業員であるため、ＨＩＴは労使交渉に応じられないと表明。作業員以外の者が加わり抗議活動は約２０００人の規模に拡大したため、高等法院は４月１日、ＨＩＴの要求に応じてストを主導している香港職工会連盟の李卓人・立法会議員ら１５人のターミナル進入を禁じる臨時禁制令を発令した。ＨＩＴはストが続けば１日当たり５００万ドルの損失と説明している。なおも作業員ら数百人はターミナルの外で抗議活動を続けている。