香港小姐史上最高齢受賞者
陳睿雯さん 広東省仏山電視台が主催する珠江小姐は、2006年に香港TVB(無線廣播)の強い影響のもとで始まった。2012年に中国第四の大河である珠江流域の環境保護を前面に押し出し、名称を珠江形象大使と変えたが、催行が不安定な中国本土にありながら、毎年欠かさず開催されて10年以上の歴史を刻む選美賽事(ミスコンテスト)に育った。 仏山市周辺の諸都市の美女を集めて毎年6月ごろ開催されるが、実際には中国各地から応募者が集まり、高レベルの激戦となる。2016年の場合、北京師範大学珠海キャンパス・広東紡績職業技術学院・南京芸術学院広東工商職業学院・中国傳媒大学南広学院などで応募者全員の面接と特技披露の才芸審査を行う海選(予選)を行ったほか、仏山電視台でも海選を重ねて40人に絞り込み、「40対20」「20対10」「總決賽」と、ダンスや歌唱を交えたショー番組を重ねて、視聴者をテレビの前に釘づけにする仕掛けだ。
今回ご紹介するのは、2013年の珠江形象大使で40人の選手(候補者)に勝ち残った成績を持ち、その後2016年香港小姐(ミス香港)總決賽でミス・ジュエリー(最佳首飾演繹奨)に選ばれた陳睿雯(チェルブ・チャン)さん。過去に25歳制限があった香港小姐にあって、27歳の彼女は史上最高齢の入賞者ともなった。現在は香港中文大学大学院在学中の、才色兼備美女の誕生である。 (このシリーズは月1回掲載します)
筆者・和仁廉夫(わに・ゆきお) 1956年東京生まれ。香港で第2次大戦期の日本占領史跡などを扱った『歳月無聲』(花千樹出版・中文)を出版。中国ミスコンに関しては、「広州『姿』本主義〜香港返還もう一つの意味」(霞山会『東亜』2009年9月号)がある。 |
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