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最新号の内容 -20160916 No:1463
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メルマガ『日刊香港ポストe-mail版』
8月23日~9月2日のニュースから抜粋
(月~金曜に毎日配信)

 

■独立派「学生動源」、黄毓民氏の信奉者

 中学・高校で「香港独立」を鼓吹・推進している組織「学生動源」の中核メンバーの姿が明らかになった。8月23日付『文匯報』によると、「学生動源」には召集人が少なくとも5人おり、中でも政治活動歴が最も長いのが発起人兼召集人の謝財華氏。謝氏は2014年に香港道教連合会円玄学院第一中学6年生だった時に校内で「政改関注組」を設立。無所属民主派の黄毓民・議員が主宰する「普羅政治学苑」の講座に参加し、今年2月の立法会補欠選挙では本土民主前線のボランティアを務めた。もう1人の発起人兼召集人である欧陽氏も黄毓民氏の信奉者であるほか、他の召集人には「学民思潮」元メンバーや他の過激派組織メンバーなどがいる。「学生動源」は4月初めに設立され、メンバーは発足時の約30人から現在は60人余りに拡大。その多くは長期的に「城邦派」などの本土派(排他主義勢力)組織とともに活動してきた。5月1日には最初の活動として並行輸入業者への抗議デモ「光復上水」に参加。6・4や7・1でも他の本土派組織とともに行動したほか、8月5日に添馬公園で行われた香港民族党主催の集会にも参加していた。

 

■電子マネーの免許交付、第1陣は5社

 香港金融管理局(HKMA)指導の下、免許制となったばかりの電子マネーだが、決済代行業者に対して初の免許交付が8月25日に行われた。26日付香港各紙によると、この日に免許が交付されたのは支付宝のアリペイ、電子銭包のTNG、オクトパスの八達通、拍住賞の香港電訊、微信支付のテンセントの計5社。HKMAの李達志・高級助理総裁は「現在までで申請を受け付けた業者は20社で今回は第1陣。第2陣の交付は11月13日までの予定」と話す。無記名決済がその特色となっている電子マネーだが、資金洗浄防止のため、入金額の上限に関するガイドラインが今回設けられた。具体的には実際のカードに入金する形式のものは3000ドルまで、オンライン上のアカウントに入金するものは8000ドルまでとなり、これらの上限を超えるものに関しては、記名式への移行が必須となる。


■一田が香港島に、九龍に新規2店舗も

 新鴻基地産グループのスーパー「一田百貨(通称ヤタ)」が、一挙に3店舗を新規出店することがわかった。8月30日付香港各紙によると、これは同社の黄思麗・署理行政総裁が来年度中の出店計画として明らかにしたもので、場所は初出店となる香港島のほか、将軍澳と葵芳を予定しているという。黄氏は「投資額は1億~1億5000万ドル程度で、出店店舗も新鴻基の物件に限らない」と述べた。開店時期については第1四半期中を目指すとしている。同社は「日本的なライフスタイル」を提案することをコンセプトにしており、仕入れ品目の多くを日本製品が占めるため、昨今の円高によるコスト上昇が懸念材料となっている。ただ、年初来7カ月間の売り上げが前年同期比で3.9%の伸びを示すなど比較的好調だ。


■老舗の月餅、安価な偽物を摘発

 香港税関は先ごろ、元朗の老舗ベーカリー「恒香老餅家」の菓子の偽物を販売していた商店を摘発した。8月29日付香港各紙によると、24日に恒香老餅家の商標管理者から、上水の雑貨店と薬局で同ベーカリーの月餅と蛋巻(エッグロール)の偽物が売られているとの通報があった。25日に税関が踏み込み捜査を行ったところ、卵黄と蓮あん入り月餅20箱と、エッグロール36箱が見つかり、いずれも模倣品であることが分かった。総額4100ドルに相当するという。恒香老餅家の話では、客の1人が「上水の商店でここよりも安く売られている」と言うので不審に感じ、真相を確かめようとその店へ行き商品を購入したそうだ。1箱の定価が187.3ドルの月餅は120ドルで、定価76ドルのエッグロールは48ドルで売られており、自社製品と比較するとギフトボックスの大きさの違いや月餅の皮の色が薄いなどの相違点が見つかり、偽物だと判明したので通報したという。税関は、模倣品は主に中国本土からの観光客向けで、商品そのものも本土で作られたものとみている。しかし、商店主が本土で少量を買い付けて販売していたらしく、香港市場での流通も多くはないようだ。


■外国人が住みよい街、香港は44位

 外国人が選ぶ住みやすい都市ランキングで、香港が44位と前回調査から大幅に下落し話題となっている。8月31日付香港各紙によると、これは在外居住者向けサイト「インターネイションズ」が約1万4000人を対象に行った、67の国と都市の総合的な住みやすさを調査し順位付けしたもの。このランキングで香港は昨年の26位から18ランクも落とし44位と大幅ダウン。外国人が香港に対し不満に思っている事としては「新しい交友関係がつくりにくい」「労働時間が長い」「家賃や物価が高い」などの意見が多かったようだ。ちなみに1位は「人あたりのよさ」「収入と支出のバランス」「医療レベル」などが評価された台湾で、以下マルタ共和国、エクアドル、メキシコ、ニュージーランドと続く。ほか、アジアでは13位にシンガポール、27位に韓国、29位に日本、48位に中国本土がランクインしている。


■『ゴーストバスターズ』お化け屋敷

 来る10月31日はハロウィーン。海洋公園(オーシャン・パーク)では今年も10月2日からハロウィーン・イベント「Halloween Fest2016」を開催する。8月24日付香港各紙によると、今年のお化け屋敷は計6つあり、中でも呼び物は今夏公開されたハリウッド映画『ゴーストバスターズ』をテーマにしたお化け屋敷。映画の名場面が再現されている。また、16歳以上限定のお化け屋敷「16禁」は森の奥の密室で人体実験が繰り広げられ、絶叫必至。関係者の話では、海洋公園のお化け屋敷としては、過去最高の恐ろしさ。一方、「屍立中学」は学校の廊下でゴーストに出くわし、トイレの鏡には恐ろしい人影が浮かび上がる演出だ。このほか、今年はAR技術を使った携帯電話アプリでゴーストを捕まえるゲームが体験できる。園内では100種のゴーストが捕まえられるそうだ。昨年のハロウィーンシーズンの入場者は100万人近く、今年の入場者数は昨年に比べ5〜10%増える見込みという。


■官恩娜の母が被告に、親族が遺産争い

 香港で活躍する歌手・女優の官恩娜(エラ・クン)。彼女の祖母の財産(計4600万ドル)をめぐって親族が対立しているという。8月30日付香港各紙によると、エラの祖母には5人の娘がおり、エラの母親はその次女にあたる。生前はエラの母親と暮らしていて、2年前に亡くなった後、なぜかその財産はエラの母親の親しい友人(無職の男性)が相続した。これに対し、5姉妹のうちの長女、三女、五女(四女はすでに他界)は相続の無効を訴え、次女(エラの母親)と遺産相続した男性を相手に裁判を起こした。原告の姉妹の話では、母親(エラの祖母)の所有していた3つの不動産を次女の夫(エラの父親)が売って利益1600万ドルを得たほか、母親の銀行預金3000万ドルが行方知れずになっている。もともと母親は財布のひもは固く、資産を動かすような性格ではないため、亡くなる直前に容姿端麗で口のうまい次女と同居するようになって財産を奪われたと主張。母親が亡くなったことも姉妹には知らされず、葬式に出席することもできなかったそうだ。(撮影・馮耀威)