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最新号の内容 -20160706   No:3978
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往年の名キーパー、文書偽造罪で起訴

 かつて香港のプロサッカーリーグでゴールキーパーとして活躍した実業家が文書偽造罪で逮捕され、7月4日にその裁判が開かれた。5日付香港各紙によると、元プロ選手でスポーツ用品店を経営する盧国華・被告(67歳)は、2014年に友人で葵青区のサッカー協会幹事を務める温不曲・被告のために3枚の領収書(計9万ドル相当)を偽造した。葵青区ではユースプレイヤーへの報償は区議会のファンドからまかなわれるが、報償に現金は認められず、ファンドの支出申請には品代としての領収書が必要となっている。温被告は14年3月に、報償として12万ドル相当のスポーツ用品のギフト券を25選手に与えたとしてファンドの支出を申請。25人の受領サインとともに額面3万ドルの領収書を提出したものの、9万ドル分の領収書は失くしたと説明したという。5カ月後の同年8月になって温被告は失くしたはずの盧被告が経営する店の額面3万ドルの領収書3枚を提出したことから、葵青区民政処が不審に思い、廉政公署(ICAC)に通報。ICACの捜査で、22選手はサインしておらず、うち20人が受領したのは現金だということが判明、しかもほかの2人はユースサッカーチームに参加していない人物だった。被告2人とも罪状を認め8月19日に判決が言い渡されることになっているが、盧被告は人情に厚いと評判で、警察処の元トップや現役のサッカー選手らから減刑を求める嘆願書が寄せられている。ボランティアでサッカーコーチを務めるなどこれまでの社会貢献により情状酌量となりそうだ。【関連記事】http://www.hkpost.com.hk/index2.php?id=15013