いわゆる振り込め詐欺の被害額としては香港の犯罪史上最大となる事件が発生した。３月７日付香港各紙によると、被害にあったのは元朗在住の無職男性（５３）。昨年１０月に中国本土から宅配会社の職員を名乗る男から被害者の偽造パスポートが見つかったと電話が入ったのが最初で、その後、上海の公安を名乗る別の男から「あなたの本土口座が資金洗浄に利用されているので、安全な別口座を開設し資金を移動してほしい」との連絡があったという。男性は言われるままに口座を開設し入金、その上その電話の男に暗証番号も告げていた。男性が詐欺に気付いたのは今年の２月に先方と連絡が突然取れなくなったことがきっかけで、口座を確認すると入金した５８４０万ドル相当の人民元が残っていないことが分かり警察に通報した。この金額はいわゆるなりすまし詐欺や振り込め詐欺などの被害額としては過去最高で、昨年の７月に２０００万ドルを騙し取られた二胡奏者の王国潼氏をはるかにしのぐものとなった。【関連記事】http://www.hkpost.com.hk/index2.php?id=12401