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公安なりすまし詐欺、1日あたり26件発生
香港警察は7月29日、今年上半期の犯罪統計を発表した。30日付香港各紙によると、上半期に香港で起きた犯罪件数は前年同期比0.3%増の3万4034件で、検挙率は40.4%だった。罪状別では、詐欺事件の増加が目立ち、同11.5%増の4875件に上った。中でも本土の公安機関や銀行員を名乗るなりすまし詐欺が激増。「あなたの口座が資金洗浄や違法な物品の取り引きに使われた形跡がある。口座情報が確認できれば無罪が証明できる」などと言葉巧に被害者から銀行口座とパスワードを聞き出して預金を引き出す手口だ。この半年で200件の通報があったが、まだ統計に含まれない今年7月はわずか28日間に729件も発生。つまり1日あたり26件も起きている計算になる。28日間の通報者は男性が206人、女性が523人。このうち実際に被害に遭ったのは、263人で、被害額は計8540万ドル余り。上半期の被害額2600万ドルと合わせると、総額1億1100万ドル超に上るという。今月28日には、本土の公安機関を名乗るなりすまし詐欺が初めて摘発された。逮捕者第1号は香港の廉政公署(ICAC=汚職取り締まり署)の職員をかたった女だ。被害者は今月23日に本土の公安を名乗る人物からの電話で違法行為を指摘され保証金を払うことに同意。いったん20万ドルを支払ったものの、数日後に再度30万ドルを要求されたため不審に思った被害者が通報。女はその金を取りに来た際に逮捕された。【関連記事】