１週間続いたセントラル占拠の影響で小売業界をはじめ運輸業界など各界に経済的損失が出ているが、保険業界でも１０億ドルの損失が見込まれ、保険業従事者８万人に影響が及ぶという。１０月６付香港各紙が伝えた香港保険業総工会の張偉良・理事長の話によると、保険会社の多くが金鐘や銅鑼湾、旺角にオフィスを構えており、このたびの占拠による交通マヒで顧客との面談がキャンセルされるケースや顧客の保険への加入意欲がそがれるなど、業務に支障が出ている。また、中国本土の顧客の割合は営業額の１８～２０％だが、国慶節休暇によってもたらされるはずの収入も減ってしまった。今年上半期の生命保険および投資商品による収入は５４６億ドルで、毎月の平均収入は９１億ドル、週平均では２０億ドルとなるため、今回の騒動での損失額が１０億ドルという予測は少なく見積もった楽観的な数字にすぎないという。同会が保険業界で働く人から最近受けた相談は５０件以上に上り、区議会を通じて賠償を求める商店は３社だった。張理事長は、占拠活動参加者が封鎖地区に立ち入って事故が起きた場合、ほとんどの保険会社は保険金の支払いに応じないと指摘。占拠活動が一段落した後には「賠償ブーム」がやって来て、経済的損失を受けた商店が占拠活動発起人に対して賠償を要求する可能性があると注意を促した。【関連記事】