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最低賃金32~33ドルへ、委員会が答申
最低賃金額の審議を行っている最低工資委員会が、1時間当たりの最低賃金を現状の30ドルから増額する答申を行った。10月6日付香港各紙によると、増額幅は約10%で、32~33ドル程度になるという。これにより給与額が増額対象となる労働者はおよそ20万~25万人に上る。その一方で、人件費増を理由に中小零細企業を中心に人員削減が行われ、2万~3万人程度の失業者が出る可能性も指摘されている。金額の最終決定は同委員会主席と秘書処が行い、答申は報告書の形で行政会議に送られる。同会議での精査と承認を経て、来年5月1日から実施される見込みだ。今回の最低賃金の増額について、経済学者の関●照氏は「前回の30ドルの時は皿洗いでも人手不足で、最低賃金をはるかにしのぐ高給取りも現れた。今後の波及効果は顕著となるだろうが、32~33ドルが適当かどうかを判断するのはまだ早い」とコメントしている。【●=火へんに卓】【関連記事】