９月２８日未明から始まったセントラル占拠は警察による強制排除の効果なく収束の気配は見られていない。２９日付香港各紙によると、特区政府本庁舎に近い金鍾でのデモは催涙弾による強制排除が度々行われたが、参加者らは一時退散しても再び集結することを繰り返している。２８日夜からは湾仔の警察本部前、銅鑼湾のそごう前、旺角にも市民が集まり、徹夜で座り込みが行われた。香港島北部では主要道路がデモ隊によって封鎖されたため市民生活に影響が出ている。２９日は１００本近くの路線バスが運休か路線変更となり、セントラルから湾仔にかけての小中学校は休校。香港金融管理局（ＨＫＭＡ）に寄せられた報告では２９日午後３時半までに影響を受けた銀行は２３行で、４４カ所の営業拠点が閉鎖された。ＨＫＭＡと影響を受けた銀行は朝から緊急体制に切り替えたため銀行システムの中核機能は正常に運営されている。政府は２８日夜、セントラル占拠の発起人らに対し「混乱が発生した際にはセントラル占拠を中止する」という事前の承諾を守り、即時集会を解散させるよう呼びかけた。戴耀廷・発起人は想像を超えて制御不能に陥ったことを認め、「梁振英・行政長官が辞任するか全国人民代表大会常務委員会が決定を撤回しない限り誰にも止められない」と述べた。香港専上学生連会（学連）も学生らに全面撤退を呼びかけている。【関連記事】