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W杯開幕も、時差で飲食業界に恩恵なし
いよいよワールドカップ(W杯)が開幕した。香港では毎回、試合の放映権は1社独占とされ地上波で放送される試合が一部に限られることから、スポーツバーやパブで観戦することがポピュラーとなっている。しかし、今大会はブラジルとの時差の関係で香港の飲食業界の売り上げ増は期待できないようだ。6月12日付『香港経済日報』が伝えたバーの業界団体「香港酒●協会」の銭▼永・副主席の話よれば、今年のキックオフ時間は香港の深夜にあたり午前3時から6時に開催される試合もある。社会人は翌朝の仕事に響くことを恐れ客足が遠のくし、香港のリカーライセンスでは営業時間を午前2時までと制限しており客がいようとも営業できない。このため有料チャンネルを契約しW杯を中継する店は総店舗数の半数にとどまっているという。前回の南アフリカ大会開催時は業界全体で通常に比べ8000万ドル多い収益が上がったが、今回は5000万ドル程度の見込みという。今年は無線電視(TVB)が独占放映権を持ち、有料チャンネルでは全64試合を放映するものの、無料で放送されるのは22試合のみとなっている。TVBが放映権を持つのは1998年のフランス大会以来のことで、今大会の放映権獲得に約4億ドルを投資した。【●=口へんに巴、▼=携の手へんがないもの】【関連記事】