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亜洲電視(ATV)の閉局からはや1年。今年は5月に無料テレビ「奇妙電視」の開局が予定される一方で、その親会社の有線寬頻(iケーブル)が赤字から放送中止に追い込まれる可能性が報じられるなど、動向が注目を集めている▼こうしたニュースを聞くと、20年前にテレビ番組表の編集を担当していたころを思い出す。本紙では以前、無線電視(TVB)とATVの番組表を全部掲載していた。自身が視聴者の立場に立ったときの気持ちは「中国語放送と英語放送が各局1つずつじゃ、選択肢が少なすぎる」だったけれど、編集者としては次々と変更が出る大量の文字情報に泣かされた。しかもインターネットや電子メールが普及する前で資料はファクスで届くため、番組名や出演者名を翻訳した後に、文字をすべて手入力していたので「4チャンネルだけでよかった!」と思ったものだ▼現在はホームページで番組をチェックする便利さを享受しつつ、当時の苦労を思い出しては懐かしさに浸っている。(本)