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男性受刑者の長髪への差別、梁国雄氏が勝訴
「長毛」の通称で知られる社会民主連線(社民連)の梁国雄氏(立法会議員)が刑務所に収監される際に髪を切られたことについて、男性受刑者への性差別だと主張した裁判で勝訴した。1月18日付香港各紙によると、梁氏は2011年にフォーラム会場に乱入する騒ぎを起こし、14年に有罪が確定して4週間服役。入所時に長さ80センチあった髪を懲教署職員に切られたという。原告である梁氏は、懲教署が男性受刑者にだけ短髪にすることを要求し、女性受刑者は長髪が許されるのは男性べっ視にあたり、香港市民の一律平等を認める香港基本法と男女平等を認める性差別条例に違反すると主張した。一方、懲教署は衛生と規律という観点のほか、毛髪の中に用具や武器を隠したり、長い髪を使って自殺や他人を攻撃する恐れがあるため、保安上の理由から短髪にすると説明。過去の統計から、こうした行為は通常、女性よりも男性のほうに多く見られると解説した。17日に高等法院で開かれた公判で裁判官は原告の主張を認め、懲教署が男性と女性に一律に散髪を要求すれば差別は生まれないと述べた。しかし散髪によって尊厳が失われたという原告の主張は退けた。法廷は懲教署に規則の撤廃や見直しを求めているが、移行期間が必要との見解を示し、6月1日までに実施するよう命じた。梁氏は小額銭債審裁処を通じ懲教署に賠償を求めることも検討しているという。【関連記事】http://www.hkpost.com.hk/index2.php?id=16306