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大卒の初任給、20年前より17%減少
上昇を続けているようにみえる大卒者の初任給だが、実際には年を追って目減りしていることがわかった。7月30日付香港各紙によると、これは新青年論壇と新世紀論壇が共同で行った調査で明らかになったもの。1964~93年生まれの大卒者を5年ごとの6世代に分割し、24歳以下の時点での初任給を、物価上昇率を考慮し中央値を比較してみると、世代が若くなるほど収入が少なくなっていることがわかった。69~73年生まれの第2世代の初任給が1万3158ドルだったのに対し、第3世代は1万2452ドル、第4世代は1万1148ドルと減少を続け、89~93年生まれの第6世代ではわずか1万860ドルと、この20年で17%も減少している。また、収入の増加率も若い世代ほど鈍化しており、25~29歳時点での過去5年の平均月収伸び率を5年前と比較すると、第2世代は45.6%も増加しているのに対し、第5世代は25.6%増どまりだ。新青年論壇の代表は「香港経済の停滞もあり、大卒者の過去の成功事例が役に立たなくなってきている。若い世代ほど不動産購入が難しい状況となるなど階層の固定化が進んでいる」と警鐘を鳴らしている。【関連記事】